◆ 2017.2.18 5:49
◆ 2017.2.21 19:58 まさかの3泊4日で吹っ飛んでいく羽目になったお隣のよく分からない国、中国。
研究室を無理矢理休んだが故に教授バレを恐れ、自分としては大変珍しいことに丸4日間一切のツイートを行わなかったこの期間、果たして一体何が起きていたのか。
今回はそんな話を長々と書き残していきたいと思います。

【参考:首謀者の書いた記事(完結済み)】
中国深圳のElecrowに基板を発注して現地に受け取りに行ってきた その1(序章) (東から西へ、北から南へ。)


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マイクロマウス台湾大会を口実に無理矢理な海外拉致を決行された2016年9月。
あまりにも乱暴な初海外渡航を無事に終えて帰国したわずか2日後、次なる事件は既に幕を開けていたのです。

まあ何だかんだ自分も楽しんでたしね、元凶呼ばわりは酷いよね。すまんな。




言ってることとやってることが全然違うじゃねえかお前この野郎!

ぶっちゃけ深圳についてこの地点ではよく知らなかった自分ですが、香港のすぐ向かいにある経済特区として栄えた大都市であるこの街には東京・秋葉原なんて目じゃねえ規模の電気街が広がっていたり、普段サークルでお世話になっている個人向けのお安いプリント基板製造会社が多数あったり、まあ私たちみたいな人間には楽しそうなスポット目白押しな街だったりする訳です。
そんなモンだから一度火がついてしまった後輩組の圧力の掛け方と悪ノリの仕方がもうひどい。
Twitterでも部室でも顔を合わせるたびに香港行こう深圳行こうと圧を掛けられ続けた訳ですが、就活があるから無理だ研究室休めねえ金がねえ、と最初は抵抗しつつもなんだかんだ言われているうちに行きたくなってきてしまうのが自分の悪い癖。

そして2016年12月7日の未明。
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僕の運命はこの時完全に決し、年が明けるのを待たずして航空券予約完了のスクリーンショットが叩き付けられたのです。
二回目の強引な海外渡航が決定した瞬間でした。


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今回の旅行の首謀者である後輩深圳のプリント基板製造会社・Elecrowに製造を依頼するデータをせっせと作り、現地受け取りの手はずを整えていく中、自分は何をしてたんだかさっぱり思い出せませんが気付くと出国の朝がやってきていました。
利用する飛行機が羽田空港を飛び立つのは朝8時半。諸々の準備なども考えると起床時刻は朝4時半で本当にこれ起きられるのか…?とか思いつつも平気な顔して前夜は呑んだくれていましたが何だかんだで無事に起床して出発。

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土曜日、朝6時過ぎの秋葉原。
ここでつくばからやってきた後輩と合流。浜松町からモノレールでいざ羽田入り。

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何度か散歩に来たけどまさか本当にここから旅立つ日が来るとは思わなかったよ…

ラウンジにて朝食を食べたり朝っぱらから日本酒をキメたり(!)しながら、ふと「そういえば実家にまだ何も連絡入れてねえな…」と思ったのです。さすがに海外へ行くのに連絡なしは何かあったときにまずいのでは、と。
そんな訳で家族LINEに一報を入れたのですが、返ってきたのは「まーた始まったよ」と言わんばかりのスタンプのみ。出国してから連絡する子供も子供だけど親も親である。

この頃になると、僕の悪い癖その2の症状が最高潮を迎えていました。
「行きたくねえ、帰りたい」
何故なのか自分でも本当によく分からないんですけど、旅行出発前って本当にやっぱりやめときゃ良かったなあ、今すぐにでも家帰りてえって感情に支配されるんですよね。実際行って帰ってくると手のひら返して「楽しかった!!!!最高!!!!」って大騒ぎ始めるんですけど。
そんな事情は後輩も既に百も承知、「はいはい分かった分かった」「もう出国しちゃったでしょ」「どうせ向こう着いたら一番ノリノリなんだから」みたいな扱い。自分の扱い方をよく分かってもらえてるの安心感あるなあ、とか考えてる自分はもう少し色々と反省するべきだと思います。

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9時頃に飛行機は無事離陸。いざ香港国際空港へ!

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今回の飛行機搭乗では実は人生初の体験、機内食と言うイベントが発生。去年の台湾はLCC利用だし歩く貨物扱いだったからなぁ。
色々噂は聞くけど実際どうなんだろう…と口に入れてみると普通に美味しくてビックリ。そのままサラッと完食してしまい、もう少し量が欲しかったなーなどと。

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飛行機は台湾最南端・墾丁国家公園の上空を飛んでいきます。
窓の外には高雄の街並みと思われるものが。台湾帰りたいよ台湾。

いくらLCCよりよっぽど快適なANAとは言え、搭乗から4時間半以上が経ちさすがに飽き飽き。まだ着かないんかなー、とじっと外を眺めているとやがて下に広がる高層ビルの数々。
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こんにちは香港!空が汚い!

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入国検査を抜けたりしつつ早速カメラを出して写真撮影。
初めての海外で台湾に降り立った時もそうだったけど案内標識を眺めたり写真撮ったりするのが楽しいんですよね。一応同じ漢字文化圏内だけど読めないし外国に来た感全開。いや国内でもこう言う案内はしょっちゅう写真撮ってるんですけd

??「Don't take photo!!! Delete!!!!!!」
ぼく「」

物凄い怒鳴り声がした方向を見るとカメラを向けていた方角から鬼のような形相でこちらに向かってくる制服姿のおばちゃんが一人。なんだなんだ、と思っているとその背後にあったのは税関。アカン。
自分が撮ってた(つもりだった)のはただの案内表示だった訳で何の悪気も無かった訳ですが、その辺を説明するだけの英語力がある訳も無かったので大人しく着陸までの写真を全消去。
また入国して早々やらかしたなあ…と思いながら横を見てると「もう何してんのアンタ…」って顔でこっちを見てくる後輩。もう許して。

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怒られようのないエリアに出たので再び写真を撮るの図。

もう既にこの地点で現地時間14時ではありますが駆け足香港観光の始まりです。まずはA21系統のバスで旺角を目指します。
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二階建てバスがいっぱい。香港は建物だけじゃなく乗り物も垂直方向へ伸びていくっぽい。

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美孚駅近辺で高速道路を降りると完全に中華圏の街並み。中国も台湾もこの手のビルは一目見て「ああその辺の国のやつだなぁ」って分かる気がするんですけど具体的に何が違うのかよく分からん。

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旺角へ降り立ったら15時過ぎ、コインロッカーを探していたらもう16時が目前。時間が無さ過ぎる!

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とは言いつつもやっぱり周りの景色が気になる。もう完全に映画の世界でしょこれ…

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コインロッカーに大荷物を押し込み、次にやってきたのは重慶大厦。安宿が密集しているビルらしいですがここでの目的は香港ドルと人民元の確保。
昔は犯罪の温床とか言われた怪しい空間ながらも今は大分落ち着いているらしい…?

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とは言えやっぱり雰囲気怪しいよね。なんかお店の前で一休みしてるインド人店員らしき人が一杯いたし。

これでようやく雑用が済んだので観光と言うかお散歩の時間。もう気が付いたら16時半回ってるぞ!
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個人的に衝撃的だったのがこの光景。竹で建設現場の足場組んでる。低層建築ならまだ分からんでもないけど高層建築でこれやっちゃうの…?

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バスだけじゃなく路面電車も二階建て。バランス大丈夫なのかなぁとか思ってしまうけどはてさて…

MTRと徒歩で中環へ入り、ピークトラムでヴィクトリア・ピーク入りを目論むも凄まじい乗車待ちの列を前に時間切れを危惧し断念。やっぱり予定に無理有り過ぎだったのでは。
とは言え下界の街並みを歩くのもそれはそれで楽しかったり。
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おもむろに食事を取り始める。美味しかったけどもう少し量が欲しかったなぁ。

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…中に入って何かしたような記憶があるけど気にしないことにしよう。

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この日最後の観光は尖沙咀に戻ってビクトリア・ハーバーで毎晩行われていると言う「シンフォニー・オブ・ライツ」の鑑賞。有名な香港の夜景に高層ビルから放たれるレーザーと音楽が綺麗…なんだけどこの日はガスの掛かり方が酷くて若干残念。まあこれならピークトラムに乗るのは諦めて正解だった…?

ショーを見終わると時刻は20時15分。もうそろそろ宿に入って休もう…と言う時間ですが、ここから初日にして今回の旅行最大のイベントが始まってしまいます。

(1) 旺角東駅まで戻ってコインロッカーにぶち込んだ荷物の回収
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(2) 香港MTR東鉄線にひたすら揺られて落馬洲駅へ
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(3) 落馬洲駅→福田口岸駅を徒歩移動 (香港出境・中国本土入境)

(4) 深圳地下鉄を乗り継いで11号線沙井駅へ
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※GoogleMapsにはまだ11号線が反映されていない. 中国本土内のルートが異なるけど面倒臭いから許してくれ

…本日のお宿まで総移動距離約90km。越えるべき国境(正確には違うけど)が一つ。
泊地最寄りとなる沙井駅には終電入りです。頭イカれてるでしょこれ!
当初案では香港に宿を取る案もあったんです。が、やっぱりこちらは物価が高い。宿もお高い。
ケチれば宿は無くもないけど絶対ヤバいぞ、それなら深圳郊外で安いけど英語が通じる宿取った方が絶対にマシだ、と言う結論に至った結果このような強行軍をやる羽目になりましたが本当に無事着けるのか不安全開。

◆ 20:18 尖東駅発・紅磡駅で乗り換え
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さらばだ香港の夜。移動開始。

◆ 20:36 旺角東駅到着
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なんか随分今までの路線と雰囲気違って地下鉄っぽくないぞ…と思いながら写真を撮る。後から調べたところ、東鉄線は香港最古の鉄道路線で中国本土・広州との直通用に引かれたもので今もここを直通列車が走っているんだそうな。すげえ…

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大急ぎで荷物を回収して再びMTR車中の人となる。

◆ 21:29 上水駅到着
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広州へ通じる本線方向・羅湖駅行きと支線・落馬洲駅行きの分岐駅。どちらも入出境施設はありますが、今回は近道となる
落馬洲回りを選択。
しかし落馬洲行きがなかなかやって来ない…。ここまで来て綾瀬トラップかー???とか言いつつ2人で笑いながら電車待ち。まだここまでは笑っていられる余裕があった。ここまでは。

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対向列車を撮りつつ2本ほど羅湖駅行きを落としたところでようやく落馬洲駅行きが到着。乗車。

◆ 21:45 落馬洲駅到着・香港出境
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さらばだ香港。こんばんは大陸本土!

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中央を流れる川を挟んで向かい合う落馬洲駅と福田口岸駅。この川が香港特別行政区と中国本土・広東省の境界となっており、僕たちは落馬洲駅出場→出境審査→歩いて橋を渡る→入境審査→福田口岸駅入場…と言う流れを踏むことになります。
あと30分ほどで国境開放時間が終了と言う事もあってか出国審査場はすさまじい混雑。やっとの思いで制限区域入りし、いざ大陸本土へ向けて橋を渡り始めます。




…なんか香港を出た途端雰囲気おかしくないこれ???
橋を渡り切るのを待たずして、僕の目には様々な光景が映り始めました。

柵で区切られた訳の分からない空間に隔離され、警備担当っぽい人に監視されてる人民御一行様。
入国審査場の机に無造作に散らばる入国カード。ボールペンが引きちぎられて紐だけが残ってる机。
X線検査機に我先にと荷物を放り込む人民御一行様。荷物を回収する人民の皆様。
列に並ぶって何だっけ?
地下鉄に乗るにもX線検査機。怖い顔してその前に立ってる警備職員。

何なんだこの国!!!!!!
…今回の旅行出発前、Amazonプライムに申し込む機会があった僕はビデオコンテンツを漁る中で、インデペンデンス・デイやらデイ・アフター・トゥモローやら、昔見たローランド・エメリッヒ作品をひたすら見返していたのでした。
その中に混じっていたのは「2012」。最終的に主人公一行が辿り着くのは中国これああ言うパニック映画の世界そのまんまじゃねーか!!!

香港を出てからの数十分間、あまりにも信じがたく、日本の生活からはかけ離れた光景に僕は写真を撮ることも忘れてただただ呆然とするしかありませんでした。
恐るべき中国人民パワー。
そして近づいてきた後輩に、今朝も言ったばかりの、しかし今朝発したのとは違う、今度は本当に心の底からではあるけど言ってはいけない一言を口にしてしまったのです。
「もう嫌だこの国、香港に帰りたい」と。




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最初の乗換駅(福田口岸駅から4つ目)を降りたところでようやく写真を撮る気力が起こったらしい…笑
時刻はもう既に22時39分。相変わらず我先にルールなので電車から降りるのも一苦労。

◆ 22:44 福田駅到着
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この日最後の乗換駅に到着。しかしまだ目的地は45km先である。遠過ぎる…。

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明日乗車するCRHのチケットを確保せねばならないため、窓口を探して信じられないほど広い駅構内を彷徨う。
建設が進んでいる広州と香港・西九龍を結ぶ高速鉄道の駅が入居するために深圳における鉄道網の総合拠点として整備しているらしいが故のこの広さ。それにしたって広すぎるでしょうこれ。警備のおっちゃんが車とかセグウェイで移動してるの見たもん。

◆ 23:30 11号線終電で福田駅発
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肉体的にも精神的にも大分来ていた我々、追加料金を払って特別車両へ転げ込む。正真正銘の最終電車ですこれ。本当に間に合ってよかった…

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この時間だと全く人がいない…

2016年6月末に開業したばかりのこの11号線、深圳宝安国際空港へのアクセス路線としての機能を担うほか、都心部では急行線としての役割も果たしているらしくとにかくかっ飛ばす。ちょっとつくばエクスプレスを思い出すような。
しかしながら最終目的地は遠い。今調べたら11号線だけでも総武快速線の東京-千葉間より距離あったもん。そりゃ時間掛かるって。

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最終的に電車を降りたのは24時16分過ぎのこと。
駅出口にたむろして客引きをするバイクタクシーの群れに怯え、さらに15分ほど歩く最中も絶え間なく響くクラクションと信号無視の嵐に怯えつつ今回の旅行中の拠点となるホテルに到着。
ここにようやく22時間にも及ぶこの日の活動を終える事になったのです。チェックイン時にデポジットを800元も請求されていたことを後から知り最後の最後まで驚きの中国初日となりました…。

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<2日目へ続く>